

インテリアデザインのみならず、五感をテーマに、プロダクトデザインから香りまで、
デザインのチカラで時代をリードする森田恭通氏をゲストに迎えて、リノベーション事業のトップとしてエイブルの未来を考える小原尚人とのスペシャル対談が実現しました。
時代の先端をいく二人の”未来会議”をお楽しみください。
時代の変化とともに、賃貸住宅のニーズが大きく変化しています。部屋さえあればいいという時代から一室一室へのこだわりを求められる時代になってきました。当然、私たちエイブルも、そういった時代の変化を敏感にキャッチして、オーナー様に提案していくことが必要になってきています。
たしかに住み手の感覚は、どんどん変わってきていますよ。最近の若い人たちは、クルマを買う代わりに、ローンを組んで、好きなソファーを買ったりします。キレイなワンルームよりも、ちょっと古くても広めの部屋を探してきて、好きな家具を置きたいっていう人たちが増えてきていますね。
そういった今の若い世代向けに、森田さんが、賃貸住宅を考えるとしたら、どんなポイントがありますか。
賃貸住宅の場合、最初から部屋に備え付けの設備と住み手がフレキシブルに対応できる設備のバランスが重要だと思うのですが、たとえば、照明ひとつとっても、基本照明にLEDのダウンライトを用意するだけで、部屋の雰囲気は大きく変わりますよね。LED照明でも、蛍光灯に近い白い光のものもあれば、オレンジ系のものもあります。白い光のものだと、コンビニエンスストアのようになってしまうので、住宅の場合は、オレンジ系のダウンライトがいいですね。それから、住み手がフレキシブルに好きな照明をアレンジできるように、必要な場所にコンセントがあるということも重要です。
基本照明としてダウンライトは、最初から用意しておいて、床に置く照明などは、好きなものがアレンジできるように対応するわけですね。たしかに賃貸住宅の場合、どこまでの設備を用意するかが、悩ましいところなので、とても参考になります。
最近では、自分たちでアレンジして楽しむ方が増えてきていると思うんです。だから、セキュリティなどは、最新のものを完備して、逆に室内は、梁と柱だけしっかりしたものにして、白い壁など、できるだけシンプルにしたほうが、むしろ価値が上がるかもしれません。
なるほど、そうなるとオーナー様も余計な出費をしなくていいですね。
お金をかけるところを間違ってしまうと大変ですからね。いまは、団地なんかもリノベーション物件は、すごい人気です。住み手の感性がボトムアップしていますから、ある意味、提供する側も、その感性にあわせていく必要がありますね。
そういった価値観の変化をタイムリーにオーナー様に伝えていくのも、私たちの大切な役割だと思っています。
最近は、住み手の求めるレベルが上がったことで、インテリアだけでなく、五感に感じられるもの全てが、僕の仕事にも求められるようになってきました。そのひとつが、香り、ルームディフューザーです。今回は、僕自身が異なる6種類の香りをつくりました。香りであっても、個性、オリジナリティが求められるんですね。
たしかに実際に、お客様をご案内するときに、部屋に入った瞬間の匂いを気にされる方は、多いです。世の中のニーズ、時代の感性と一緒に、森田さんのお仕事の範囲も、広がっていくんですね。
次に求められるのは、第六感、シックスセンスでしょうね。その要求に応えていくことはもちろん、ある意味、僕ら作り手が、引っ張っていかないと、みんな迷うことになりますから。
すごく刺激になりますね。全国のエイブル店舗には、たくさんのお客様にご来店いただいています。そのニーズに応える提案を仕掛けていくことで、少しでも生活の質を向上させることができたらと思っています。
そうですね。変化をリードしていくには、影響力のある企業のチカラは、とても重要だと思います。ぜひ一緒に、オリジナリティを仕掛けていけたらいいですね。
そういったオリジナリティを仕掛けていくうえでも、エイブルの社員ひとりひとりが、もっと世の中のニーズにアンテナを張ったり、センスを磨いていくことが、大切だと思っています。弊社の社長も、遊びゴコロということをよく言っているのですが、アンテナの張り方で、森田さんから何かアドバイスをいただけませんか。
いま東京を中心に、小さな個展も含めて、ギャラリーがすごく増えています。そういうところを、ちょっと覗いてみるだけでも、刺激になります。アートに触れるだけでなく、そこに来る人たちを人間ウォッチングするだけでも、楽しいですよ。こういう感性の人たちが来るんだなあって。
実は、エイブルグループでも東京デザイナーズウィークを支援する活動をしているんです。
ぜひ、そういった素晴らしい活動について、もっと沢山の人に伝えてもらえたらと思います。知らない人も多いですからね。たとえば、エイブルさんの店舗で、若いアーティストのアートカタログが置いてあって、部屋を決めるときに、一緒に選べたら素敵ですよね。
僕なんかも、海外でふらりと寄ったギャラリーで、出会った作品がきっかけで、あとでアーティストに連絡して、一緒に仕事をしたケースは、何回もあります。とくに若いアーティストは、発表の場を求めていますし、本人の承諾さえあれば、いろいろなところで使えますからね。


Tse Yang Qatar
Area:QATAR
Photo by:©Seiryo Studio
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aqua LONDON
Area:London
Photo by:©Richard
Web Site
Award:
2011 The International Hotel and Property Awards Restaurant Category Winner
2010 China Best Design Hotels Award Best Popular Designer
Restaurant & Bar Design Awards 09/10 Finalist, Lighting scheme

DEAN & DELUCA
Area:Tokyo
Photo by:©Nacasa & Partners Inc.
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ISLAND VEGGIE
Hawaiian macrobiotics
Area:Tokyo
Photo by:©Nacasa & Partners Inc.
Web Site

ウォルト・ディズニー
生誕110周年記念
「スカイ・ドリーム・ショップ&デッキ」
Area:Tokyo
Photo by:Tokyo City View©Disney
Web Site

bois par Yasumichi Morita
category:Room Diffuser
infomation:
株式会社 フィッツコーポレーション
TEL:03-5772-1014


- 森田 恭通
- デザイナー /
GLAMOROUS co.,ltd. 代表
- 1967年大阪生まれ。2001年の香港プロジェクトを皮切りに、ニューヨーク、ロンドン、上海など海外へも活躍の場を広げ、インテリアに限らず、グラフィックやプロダクトといった幅広い創作活動を行なっている。2011年にはプロダクトデザイン会社「CODE」も設立。
The International Hotel and Property Awards 2011、
China Best Design Hotels Award Best Popular Designer、
THE LONDON LIFESTYLE AWARDS 2010 (aqua LONDON)、
The Andrew Martin Interior Designers of the Year Awardsなど、
受賞歴多数。

- 小原 尚人
- 株式会社エイブル
執行役員 営業企画本部 本部長
- 1964年愛知県生まれ 平成2年入社
主な資格:不動産コンサルティング技能登録・ファイナンシャルプランナ-(AFP)・宅地建物取引士(宅地建物取引主任者)・管理業務主任者
大手小売企業(東証1部上場)ユニ-関連会社である株式会社ユ-ライフより、平成18年カ-サビアンカ東岡崎・平成22年カ-サビアンカ黒川(医・食・住複合施設型賃貸マンション)建設において、企画についての感謝状授与。
賃貸経営セミナ-講師経験多数。
